フラメンコと向き合う時、スペイン語の勉強は必須だと言い続けてきました。

そうゆう私自身も「なんちゃってスペイン語」を猛省して、一から勉強しなおしたのは40歳を過ぎてからなので、偉そうなことは言えません。

勉強は、何歳から始めても遅すぎることはありませんが、やはり「暗記能力」を必要とする語学は、少しでも早く始める方が得策です。

20代の時に覚えた単語と、今覚えている単語とは、定着率が明らかに違うのを実感する毎日ですから、そういった反省と後悔も込めて「少しでも早く始めましょう」と力説しています。

 

 私は最初、NHKのラジオスペイン語講座から取り組みました。

まだ週に2回しか放送がなく、テキストも2ヶ月分で1冊という時代でした。(残っている古いテキストは1983年版!)

しかし「読める」ようになったレベルであっさり挫折・・・。

学生時代にちゃんと英語を勉強しなかったせいで「文法用語」に弱く、スペイン語以前に「日本語」がちゃんと理解できていないのでした。

 

 その後、満足に会話も出来ないまま渡西して、失敗しまくります。

「行けば何とかなる」と思っていたのですが、それは相当勉強してから渡西する人の台詞でした。

日本で勉強したレベル以上の上達はなく、帰国してしまいます。

 

 ただ踊っている分には、スペイン語力がなくても、どうにか過ごせてしまうのが日本のフラメンコ界です。

スペイン人のアルティスタたちと交流する時、彼らにとって日本人は「大事なお客さま」なので、どんな拙いスペイン語でも「通じている振り」をしてくれるもの・・・、ついこちらは「だいじょうぶ」な気になってしまうのです。

本当は、もの凄く軽蔑されていると気付くのは、もう少し後になってからのことでした。

 

 ある時、充分親しくなった(と思っていた)スペイン人アルティスタから「アンダルシア語で完璧な会話が出来ない人は、フラメンコを好きだなんで言わないでくれ、何を唄っても、弾いても同じなら踊らないでくれ」と言われました。

 

 お酒の席でもあり、日本人は私1人、3人がスペイン人アルティスタという場でしたから、彼らも本音が出たのでしょう。

3人とも異口同音に「ろくにスペイン語も話せないまま、フラメンコ留学してくる日本人たち」(私を含む)に対する不満と軽蔑の言葉を言い連ねたものでした。

後で1対1になると、ちょっと慰めてくれる辺り、決して意地悪な人たちではないのです。

日本という外国で伴奏・伴唱の仕事をしている中で、蓄積したであろう彼らのストレス。

「本音」を聞けたのは有り難いことでした。

 

 その頃は、既に唄の仕事を始めていたので、とにかく「唄」の勉強だけはしなくては、と大いに反省して取り組み始めました。

でも「フラメンコの唄」ほどスペイン語の「教材」として不向きなものはありません。

アンダルシア訛り、ヒターノ語、「詩」という難しさ・・・。

素朴ながらも奥の深いフラメンコの歌詞は、基礎文法が確立していない内に手出しすべきものではなかったと反省しています。

 

 その後、自分の言葉で唄いたいという大それた願いを抱くようになり、今のスペイン語の先生に師事しては、目から鱗がボロボロ落ちまくる日々でした。

 

 文法、文法、文法、スペイン語を学ぶ際、絶対に乗り越えなければならないのは、基礎文法、構文力だと今は痛感しています。

 

 私の経験上、文法は独学だと必ず躓きます。

日本人にとってスペイン語は「発音」がさほど難しくないので、何だか取り組み易い言語に感じられるかも知れませんが「文法」にいたっては「迷宮」と言っていいかも知れません。

先ずは「文法用語」にアレルギーを起こさず取り組むのがひと苦労です。

 

 それには「文法」をガッチリ教えてくれる「日本人の先生」を見つけるのが最善です。

ネイティブの先生に初級文法を習うのは時間とお金の無駄遣いと言って良いでしょう。

日本語とスペイン語、バイリンガルな先生なら良いと思いますが、やはり日本語でちゃんと解釈して下さる先生に師事しないことには「迷宮」から抜け出すことは出来ません。

 

 ネイティブの先生に習う効果があるのは、せめて「上手く返事が出来ないまでも、相手の言っている事は概ね判る」というレベルに達してからの方が良いと思います。

 

 「早く話せるようになりたい心理」に訴えるキャッチコピー『今すぐ話せる』や『2週間でペラペラ』類の参考書で勉強してしまうと、残念ながら益々、迷宮の奥深くに入り込んでしまいます。

 

 「初級文法は終了しています」という人でも、「二重母音の定義」や「アセント記号の要・不要」を明瞭に把握している人は少ないようです。

これらは殆どの文法書で冒頭に挙げられているのですが、そこは飛ばし読みしてしまうことが多いのです。(私もかつてはそうでした)

 

 スペイン語の勉強を始めてみたものの、どうも前に進めない、という状況になってしまった方は、ぜひ一度、文法に重点を置いた参考書の冒頭部分を熟読されるようお勧めします。

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