今日は日本フラメンコ協会主催のANIFERIAに出演するため、中野ZEROホール(大)へ向かいます。

 

 1部では、生徒の代表7名と私でシギリージャという形式の曲を踊り、また2部では 『Al abla:夜明けに』という曲を、ブレリアスの形式で歌います。

 

 この2曲はクラスで歌詞の解説をしてきましたから、当教室の生徒さんは主題を理解してくれることと思います。唄の意味が判っているか否かで、受け止め方の浅深に差が出るのは当然ですから、今日はその点もぜひ楽しんで下さい。

 

 また、フラメンコと直接関係のない家族や友人の方にも、大意をお伝え出来るように、次に曲の意訳を取り纏めて掲載しておきます。その旨お伝え下さい。

 

 

 1部のシギリージャ(群舞)

 

歌詞の意訳まとめ

 

 ああ、何という響きであろう。

  あの教会の鐘の音は

 私の愛する兄弟が奴らに殺されたから。

 

 余りの苦しみに私は押しつぶされて死にそう。

  どうか私をお救い下さい。

 

 

曲の背景と振り付けの主題

 

 生あるもの、いつかは死を迎えます。

しかし、天命を全うすることなく、殺されていく人々の何と多いことでしょうか。

戦争や内乱で、人種的迫害で、また病気や事故、天災、自死という手段を選ぶ人たちも含めて、望まざる死と向き合わねばならぬ時に、一番苦しむのは残された家族や友人です。

 

 シギリージャは重い歌詞が多く、この曲も兄弟を殺された家族の悲嘆を歌っています。

 

 私は以前3.11の震災後にスタジオで行った被災地支援ライブでこれを踊り、その後、南相馬と飯舘村でも踊りました。1人で表現出来ることには限界がありますし、群舞ならでは、また劇場という舞台ならでは創作出来ることがありますので、その頃から群舞としての構想を練っていました。

 生徒達にとっては、とても難しい曲であったでしょうが、厳しく長い練習に良く耐えてついてきてくれました。今日はその成果が出せるように頑張ります。

 

 

2部 Al alba :夜明けに

 

 スペインの国民的シンガーソングライター、 ルイス  エドワルド  アウテ の有名なヒット曲で、これもやはり死をテーマにしたものです。

 

 1936年ー39年の内戦を経てスペインではフランコが独裁政治が始まりました。彼の政策の功罪をここで論ずるものではありませんが、言論、宗教、芸術など表現の自由や人権が奪われ、多くの無辜の命が犠牲になった時代であることは確かです。

 

 フランコの独裁政権は彼が高齢になり病死するまで実質的には続きました。70年代前半にはその勢力の低下から、反政府運動の熱が高まり多くの若者が地下組織に身を投じました。しかし、ひとたび警察に捕まれば満足な裁判を受けられないまま死刑に処せられることが多かったようです。

 

 『アル アルバ:夜明けに』は、アウテがそうした死刑に反対するために書いた曲で、当時の「検閲」を通過するために、かなり歌詞に工夫がなされています。直訳すると意味不明に感じられる部分も、この時代背景を知っている人であれば、納得できることでしょう。

 

 オリジナルはこちら:http://www.youtube.com/watch?feature=endscreen&NR=1&v=RXgG9izhvAk

 

意訳

 

 もし君に伝えられたならば…

 僕は夜明けを恐れている。

 何だって星はあんな風に

 脅すが如く煌めいているのだ。

 何だって三日月は、

 その刃先から赤い血を滴らせているのだ。

 まるで死に神が持つ鎌のように

 

 僕は予感している。

 この夜の後に続くのは、永遠に明けない夜(死)だってことを。

 

 僕を見捨てないでおくれ

 夜明けに 夜明けに

 

 

 

 私たちには息子が居なかったとでも?

 彼らは汚濁にまみれた世界で

 その日が近づきつつあるのを

 わかっているかのように

 青春期を消費する。

 その日はくる。

 血に飢えて待ちきれないかの如くに。

 

 

 数え切れないほどの無言のハゲタカたちが

 次々と羽をひろげていく。

 この静かなる踊りが君を打ち砕くのではないのかい?

 呪われた死の舞踏

 明日の火薬(銃弾)

 

 僕は予感している。

 この夜の後に続くのは、永遠に明けない夜(死)だってことを。

 

 僕を見捨てないでおくれ

 夜明けに 夜明けに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ANIFERIA終了

ANIFERIAの照明合わせ

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