今月の曲目解釈、課題曲はMinera でした。

何とまあ“通好みの曲”と申しますか……、きっかけはTiento とTaranto/ta の違いを聞き分けて貰いたかったのですが、歌詞が典型的な炭坑節で説明しやすかったものですから。

曲の説明から始めて1ヶ月、今週はどこのクラスも9割方、歌詞が聴き取れ、スペルミスも殆どなく書けるようになりました。素晴らしい! 苦手語彙は el escombro : 瓦礫 だけでしょうか。

他には、í の アセント落ちや感嘆符 ¡! の前後抜けも目立ちましたが、ネイティヴにも多いミスなので、どうということはないです。

ともかく大切なのは、聴き取れていること、意味を理解していることです。
初出単語は覚えるしかありません。

カンテを通してスペイン語を覚えるのは、非常に効率が良いと思います。
単語カード20枚詰め込むのは大変でも、唄は聞いて味わいながら覚えることができますから。

今回は、それに加えて今まで上級クラスでしかやってこなかった、即興で動くという練習を全クラスで試みました。

ちょっと難し過ぎるかな、と思ったのですが、全く問題なかったようです。

つまり技術や振り覚えの良し悪しという枠がないので、個々の感性だけが浮き上がってきます。舞踊歴の長短は余り関係ないと感じました。

鏡も手本もない環境で、「はい好きなように動いて」と言われて何が出来るか。

唯一の情報は音です。

誰もが身体中を耳にして、フラメンコの本質に触れている様子が伝わってきます。

これからも、暫くこうした練習は続けてみようと思っています。

1年間で振り付けとして消化できる曲は、大体1、2曲ですが、自分で踊らない曲種であっても、フラメンコのショーを観に行って、楽しむことはできます。

どんな風に観たって良いものは良いですが、カンテやギターへの理解がしっかりしていれば、自分の魂を出演者の輪に同化させることができます。より深く、切実に。

踊りとカンテの関わり方、双方の視点から指導できるのは、唯一、私の誇れる部分でもありますので、生徒の皆さん、ぜひ楽しみながら取組んでくださいね。

「どうしても上体から腕の動きがうまくできない」
「 何か変なのは自覚しているけれど、どうしたらいいのか...」

入門段階から更なる上達を目指す生徒さんからよく聞く言葉です。

実際、上体を随意に動かせるか否かは、“表現力”とも直結する問題ですね。

教える側にとっても口頭で説明したり、鏡で比較して見て貰うだけでは伝えるのが難しいので、直接私の身体を触って貰ったりもするのですが...。


ここで一つ基礎知識として、筋肉の付き方や仕組みを、ザクっと知っておきましょう。

図表などで理解してから、それを我が身に置き換えてみると、具体的に“どの部位を指摘されているのか”が判るようになるはずです。

人間は何につけ「納得できないこと」を無意識に嫌って排除しようとする性質を持っていますから、先ずは「ああ、そうか」と得心して取り組むことが大切です。

具体的に自覚できるか否かで、同じ練習をしても効果が随分と異なるものです。

少し勉強してみると、きっとその面白さに気付くことでしょう。

筋肉の名称などを覚える必要はありません。

こうした図を概観することによって、例えば「腕は肩の先についた部位ではなく、腰から背筋全てを経由して生えている」などが実感できると思います。

http://cmm001.goo.ne.jp/-/health/medical/img/new/medical/jintai/jin008.jpg




「知識」は無いより有るほうが良いのです。

特に大人になって始める趣味には、そうした知的好奇心もうまく取り入れると面白みの幅が広くなると思います。

毎年、母の日は志木のコミュニティセンターでミニ文化祭が催されます。
今回も【継続は力なり】を示す良い舞台でした。85歳のTさんもご健在です。*\(^o^)/*

マイクが1本(ギター用)しか使えないという素敵なハプニングのお陰で、パルマを打ちに来てくれた生徒も一緒にSevillanasを歌うことに...(⌒-⌒; )それはそれで楽しい展開になりました。

日頃から「自分が踊る曲なら下手でも良いから歌うべし」と言ってきた甲斐あり、広い会場でのPalillos付きSevillanasに合唱隊で対応出来たのは幸いでした。

さて今日のようなハプニングは、いずれ笑い話しになるとして…。


ともあれフラメンコは、踊りを“花”に喩えるならカンテは“根幹”であり、ギターはその栄養素を枝葉の隅々へ行き渡らせる“葉脈”なようなものかと私は考えています。

人体ならカンテを心臓、ギターを血管と言い換えても良いかも知れません。
脈動することは即ちコンパスを刻むことなのですから、私の生徒であるからにはどうか問答無用に勉強してください。

人はそれぞれフラメンコへの向き合い方や目指すところは異なっているのが当然でしょう。私はいつも「みんな違ってみんないい」と、金子みすゞさん的発想で捉えています。

でも、「カンテへのRespetoなしにフラメンコは語れない」この1点だけは譲れないのです。

言葉という壁が途方もなく高いのは、よく知っています。

私自身もずっとよじ登り続けつつ、しょっちゅうズルズルと滑り落ちてもいるので、実際にはまだ地面から足さえ離れていないのでしょう。

でも壁に背を向けてはフラメンコに触れることができません。
大切なのは「登り続けよう」とする姿勢ではないでしょうか。

母の日に因んで、フラメンコの“母”とも言えるカンテへのRespetoを再認識して貰いたく、いつも口にしていることではありますが、久し振りに書いてみました。





 この所、親子で体験レッスンに見える方や子どもクラスの問い合わせ、受験生の進路に関する相談まで、何故か子どもに関することが続きました。

 もうずっと昔から学割や、子育て支援割引に取組んできましたので、子どもを持つ生徒さんの割合も多いですし、私自身、子育てをしながらフラメンコを続けてきましたので、できる限りアドバイスを差し上げたいと思い、いつも頂いたご質問にはメールで答えております。

 その中から特に多いご質問
Q: 子どもクラスはありますか?

に、こちらでお答えしておこうと思います。教室のHPに書いてある部分と重複する点もありますがご了承下さい。

A: 子どもだけを対象としたクラスはありません。
通常の入門クラスに大人の方に混ざってレッスンを致します。
自ずと、相応の「日本語理解力」「情報を整理する力」が求められますので、小学校高学年以上が推奨年齢です。

 この件に関して、私がいつも親御さんに確認するのは「その子が自分からフラメンコに興味を持ちましたか?」という点です。

  踊るための身体を作るならば「バレエ」,フラメンコに必要とされるリズム感を養うには「ピアノ」の方が子どもには向いています。

 何より子供向けのレッスンプログラムが充実していますし、それらで身につく能力は応用範囲が広いですから、先ずは、そのどちらかに触れる機会を与えて、その子の踊りや音楽に対する適性を観てあげると良いでしょう。

 フラメンコの技術はかなり専門性が強いので、リズム感は確実に強化されるでしょうが、成長期の身体に良いかとなるとやや疑問です。

 それから、これは大人にも言えることですが「好きかどうか」が、本当に大きく影響します。自分から喜々として稽古に通ってくるタイプでなければ上手くなりません。上手くなれないと余り面白くないのは当然です。

 大人が自分の趣味としてフラメンコを選ぶ理由は、ひとそれぞれで結構なのですが、子どもの場合、親が「習わせる」のだけは止めて頂きたいのです。
習字なり絵画なり、子どもの資質は千差万別に花開く道があるはずです。
思い切り遊ばせてあげる時間を作るのも大切だと思います。

親の好みでフラメンコは選ばないで下さい。

フラメンコをやるに必要な資質は、実はこの「好き」という一点に尽きるのです。

 皆さん、基本的な練習曲の Sevillanas や Fandangos は、継続して練習していますか?

 おそらく、どこのフラメンコ教室でも入門から初級の時期に習うと思うのですが、簡単そうに見えて難しい曲ですね。

 今日の中上級クラスでは、Fandangos を2人ずつアドリブで絡んで踊る練習をしてみました。
結果は…、うーん、残念…。
ただ、並んでお揃いの振りの振りになるか、何とか向き合って踊れるか…。という段階で終了。
来週に期待しましょう。

 何故、こうゆう練習をするかというと “質の高い群舞は、しっかりした独舞の集合” なので、少しずつ個々の実力を上げるにはどうしたら良いか、と色々考えて試しているからなのですね。

 1人1人が間違えずに踊るというのは最低条件ですが、スタジオの鏡を見ながら誰かと一緒に何とか踊れていても、それは実は踊っているのではなく、真似をしているだけです。舞台に鏡はありません。

  鏡で確認出来ない空間で他人に頼らず踊れて、かつ、個々が立ち位置を自覚して踊れる感覚が必要です。

 こうした練習は回を重ねるごとに、徐々に効果をあげますが、やはり時間は掛かります。常に少しずつ、今までやったことのない練習方法を取り入れつつ、「あ、これは難しい、でも面白い」と思って貰えるような工夫をするのが、皆の成長率アップに繋がると思い工夫しています。

 求めすぎてもいけないけれど、緩めすぎてもいけない…、教える側として難しい所です。


さて、私がクラスのレベルに応じて求めているのは概ね次のような感じです。今更ですが、皆さん自覚して下さいねー。(^ω^)

入門: フラメンコを踊る為に必要なリズム感、筋力を養うこと。課題曲はSevillanas.。

初級: 方向感覚を鍛え、回転を含む専門的な技術を習得すること。課題曲はFandangos 

中級: クラス毎にAlegrías や Garrotín, Guajiras など比較的明るい曲に取り組みつつ、フラメンコに必要な技術のレベルアップを目指すこと。

中上級: より深い表現力を求められる曲に挑戦すると共に、1人で踊れる力を養うこと。

上級: 自分の踊りを創作出来ること。振り付けられた曲であっても、自分の表現したい手段として消化しうること。クアドロの一員として他者の踊りをサポート出来ること。伴奏者と駆け引きが出来ること…等々。

どうでしょ。冷や汗が出ている人もいるかな?